猛暑の中の三陸サイクリング
2010年7月18日〜20日
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レポート本文

2010年7月18日(日)〜20日(火)


 今年の夏は暑い。でもそんな中日本縦断コースの一部、三陸を走った。スタートは前回のゴール地点である仙台空港駅。


なにぶん暑いためどこまで走れてどこで宿泊できるか見当がつかない。そのため今回は宿は予約せず行き当たりばったりの旅となる。不安ではあるがたまにはいいだろう。「無理をしない」をモットーに出発。

7月18日(日) 快晴

新幹線で仙台へ、そして仙台駅で在来線に乗り換え仙台空港鉄道直通の列車で仙台空港へ。9:10到着。
日陰で自転車を組み立てる。今日も朝から暑い。


仙台空港を出発するとのどかなで豊かな風景が広がる。仙台近くの工場や倉庫街をを抜けると塩釜である。港には遊覧船に並んでお祭り用の船がきれいに飾り付けて停泊している。港町ならではのお祭り風景である。
松島は観光客でいつもにぎやか。ここを過ぎるといよいよ三陸海岸へ近づく。途中長めの昼食休憩を取り前谷地駅や道の駅に立ち寄りながら北上川を過ぎると峠にさしかかる。地図には峠としか記載されてなかったが、「横山峠」との標識がある。峠を過ぎしばらくすると志津川湾が見えてくる。
16:30志津川の町に到着。本来ならばもう少し走りたいところではあるが宿が決まっていないため今日はこの町をゴールにする。

町の中を走っていると案内所発見。施設としては休みであったが、休憩所として利用可能。パンフレットで宿泊施設を確認し、志津川駅近くの民宿に投宿決定。
宿は旅館とは掲げてあるが家族で営むほのぼのとした雰囲気。さっそく風呂をいただき今日一日の汗を流す。


本日走行 100km


7月19日(月) 快晴

今日は早起きして5:00出発。
宿の方にもその旨伝えてあるので大きな音を立てないようにしてそっと出発。「ありがとうございました。」

三陸はアップダウンの連続で”きつい”という印象がある。町を過ぎると山越え、下り終えるとまた峠。という具合である。それでも山間部を橋で結ぶルートの整備が進み交通事情は以前よりは大分改善されたんだろうなあ・・と感じる。それでも半島をぐるりと遠回りするルートもしっかり残っているので、朝一番は遠回りののどかなコースを進む。半島からは養殖用のいかだや行き交う漁船が望める。


7:30気仙沼到着。港には多くの漁船が係留され漁の準備に余念が無い。活気を感じる港町である。

気仙沼までは以前走ったことがあるが、ここ以北は未踏のコースであり若干わくわくする。

陸前高田、大船渡と進む。ときどき見かけた駅に立ち寄って見るが、どこもこじんまりとした駅で雰囲気もほのぼのとしている。


港町や漁村の後は峠越えが控えている。これがかなり手ごわい。ロードのトレーニングにはもってこいである。救いは頂上付近がトンネルになっていることである。いくつかのトンネルを経て14:40釜石に到着した。

途中の町で昼食を食べそびれたたため「絶対釜石で昼食を」と考え食堂を探したが、なかなか無い。それでも肉屋さんの二階にある「食堂部」の看板を発見。


薄暗い店内であったが、メニューは充実している。カツ定食とラーメンを注文する。遅めの食事で空腹のせいもあったが、定食の量も控えめだろうなんて予測は失敗であった。肉屋に併設の食堂だけにカツのボリュームは満点。ラーメンも頼んだんだからご飯は控えてくれればいいものを容赦の無い大盛り。あまりの量に「すごい量ですね!」と冗談半分で店の奥さんらしき方に言うとにこりともせず「そうですか」との返答。
意地で完食させていただきました。
一時間の食事休憩後出発。


今日も宿が決まっていないためどこに投宿しようか考えたが、宮古までは行けそう。少し暗くなっても頑張ることにする。途中大槌や吉里吉里を通過。大槌からは小田越を経て盛岡へといつかは走って見たい。そんなことで覚えていた町である。
吉里吉里、ここには感じの良いペンションがあった。


だんだん薄暗くなってきたころ正面に海が見えてきた。宮古湾である。宮古の町はもうすぐである。

宿は町に着いてから・・と思いながらふと見上げると赤く大きな「ゆ」の文字が見えた。
日帰り温泉・宿泊施設「マース」。どこにでもありそうな施設であり風情は感じるべくも無いがゆっくり休めそうなので宿泊決定。大きな風呂で食事などの料金も良心的であった。ただ、この施設内にいる限り今自分自身はどこにいるのか忘れてしまう錯覚を覚えた。


本日走行 170km



7月20日(火) 快晴

今日も早起きして5:30スタート。

外に出てみればやっぱり三陸・宮古に間違いない。しばらく走ると宮古の市街地に到着した。宮古駅にて朝食のため小休止。地元の方たちも仕事前や散歩の途中駅に立ち寄っている。


三陸海岸も後半に入ってくると道の様子が変わってくる。海岸線と山間部の連続から山間部区間の比率が多くなってくる。山道は苦しいが緑が美しい。


田老(たろう)や小本(おもと)を通過すると再び山へ分け入る。今日は最終日のため早めにゴール地を決めて切り上げなければならない。ほんらいならば八戸まで行きたいところであったが、とても行けそうにもない。


今回のゴールを三陸鉄道島越(しまのこし)駅とし、国道から島越目指して下っていった。


島越駅は海岸近くにある小さな町にありトンネルとトンネルを結ぶ高架橋を利用した駅であった。駅の一階は販売店も兼ねており店員の方が誇らしげに同地区の良さを語ってくれた。
次回の旅はここがスタートになるので「是非また来ます」と告げて乗車券を購入させていただいた。

本日走行 60km

ホーム上で列車を待っていると宮古方面からディーゼルカーがやってきました。ホームに到着すると車両の窓ガラスが全部曇っています。「なんで?」と思いましたが出発してすぐわかりました。長いトンネルの連続のためトンネル内の冷気で冷やされトンネルから出ると回りの熱気で一機に窓が曇ってしまうのでした。


久慈で八戸線に乗換え購入した昼食をほおばりながら車窓を楽しみ、八戸到着。
八戸で新幹線に乗換え帰路に着きました。
ほんとうに熱い3日間と思っていましたが、東京で下車したとたんさっきまでとは異なるむっとする熱気を感じました。暑い暑いとは言っても北上するのにしたがって暑さは和らいでいたんだと実感しました。

- Onodera -


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