菜の花サイクリング参加レポート T崎 ■ホームへ
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レポート本文

実施日 2013年03月03日(日)
名 称 CCA主催 菜の花サイクリング
行 程 JR久里浜駅→久里浜港→(フェリー)→
金谷港→館山→千倉→(房総フラワーライン)→須崎→館山→金谷港
→(フェリー)久里浜港→JR久里浜駅
走行距離109km
集合場所 JR久里浜駅
報告者 T崎、O湖
天 候 薄曇り、微風、やや寒い

行ってきました,CCA主催,菜の花サイクリング…

N台さんがゲリラ参加(自称).O湖さんの学生時代のサイクリング部のお仲間とか.こんな自転車に乗ったら似合いそう…(叱られるかな…)


そんなコーディネートをバッチリ決めたN台さん.その自転車は,イベントに参加された皆さんにじ〜っと見つめられてました.



N台さん,「O湖さんが12月に来た時も,南房総は寒かった…いつもはもっと温かいのだけれど.O湖さんは『寒さを呼ぶ男だ』.」
(私も,そう思っていたけれど,そんなこと,私,口に出して言えません…)


今回のランT崎の課題:
1.花を,景色を,走りを楽しむ.
2.走行距離100kmを超える.
3.停止する前にシフトダウンする.
4.卒業旅行,決意のツーリング.

JR久里浜駅集合→自転車組み立て→自走→久里浜港→東京湾フェリー→金谷港→自走→館山会場(帰路はこの逆)

自転車で初めてフェリーに乗る.
金谷港→館山

今回は,お尻の皮肥厚化トレーニングは諦めて,座布団付きのタイツ(所謂レーパン)着用.今まで,U美さんの教えに従い,前述のトレーニングを進めてきました.でも,走行距離100kmを考えると,そろそろ,このトレーニングも限界のようです.走行距離20km付近でお尻が痛くなるので,距離計代わりに,便利に使えていたのですが…

これだけの距離を,それも信号は殆どなく,ストップしないで走っていると,前を走る自転車のクランク回転の音が,心地よく脳に響く.催眠をかけられているかのよう.自分のクランク回転の音と共鳴するともっと心地よくなる.共鳴からずれると,思わず共鳴できるようなクランク回転にしたくなる.きっとこれが,心の中でも生じている.だから,一緒にランに行くと,妙に心も共鳴する.私,核磁気共鳴大好き.クランクの共鳴も大好き.だから,また,共鳴させたくなって,ツーリングに行きたくなるのかな…これって麻薬のよう.な〜んて考えながら,薄日の射す中,畑や刈田,山,菜の花の間を走り続けてゴールに着いた.


さて,課題はいかに…

1.楽しむ
花:菜の花,金魚草,スイトピー,早咲の桜(河津桜と同種?)などたくさんの花が楽しめた.景色:房総半島は三浦半島を5倍くらいに広げた感じ.田んぼや畑の面積も5倍.だから,ゆ〜ったり.心もゆ〜ったりしてくる.途中,「あれ?これって,もしかして材木座?」と錯覚するようなところも.海は相模湾から見る海と違って,180°超にわたって水平線が見渡せる.相模湾から見ると,伊豆半島,三浦半島,房総半島に水平線が遮られる.やっぱり「外海」と「湾」は違う.そして何と言っても見える船の大きさが違う.大型貨物船が何隻も.あ,あんな崖の上にお寺が…


2.走行距離
109 km!

3.シフトダウン
今日初めて知りました,ブレーキを掛けながら,シフトダウンできることを.今まで同時にできるとは思っていなかった!
大発見!!
(つまらない発見でスミマセン.私にとっては大発見)ブレーキかけながらストップする前にシフトダウンすれば,スタート時に重いペダルを回さなくて済むし,ガチャガチャとシフトダウンしなくってすんじゃうのね.なるほどなるほど….

4.卒業旅行
私,3月に一つの恋を卒業します.その卒業の決意を新たにする意味で,このラン(サイクリング)に参加しました.

私は,今までの人生の半分以上を,核磁気共鳴装置に恋しながら過ごしてきました(あら,オーバーな!ここからオタク話が始まります.読み飛ばしましょう!!).
〜〜〜以下オタク〜〜以下オタク〜〜以下オタク〜〜以下オタク〜〜以下オタク〜〜〜
核磁気共鳴装置とは,これを使って何人もがノーベル賞を受賞したす〜っごいマシンです.

出会った頃は,このわけの分からないマシンに戸惑っていました.ですが,理論は兎も角,触ることで私はこのマシンの魅力に取り付かれていきました.予想した通りの結果を出してくれるときはいいのですが,予想外の結果を出してくれることも…でもそれが最後にはなるほどと思う解釈に結びつきます.真実を教えてくれます.理論は後から,ついてきました.
核磁気共鳴装置は,他にもいろいろなことを教えてくれました.マシンの気持ちを読んでどこが故障しているかを知る方法,ボルト,ナット,レンチなど工具の使い方,マシンに愛情を注ぐとその答えを,美しいデータを返してくれることを.美しいデータは世界で初めての発見につながりました.世界で初めての発見に毎日のように遭遇する,そんなエキサイティングな毎日を過ごしてきました.
一日の仕事の終わりに,マシンに測定を委ねて家に帰ります.翌朝,どんなデータが返ってくるかワクワクしながら,マシンに向かったのを覚えています.まるで,恋人に会うような気持ち.核磁気共鳴装置は半生を共に過ごしながらも,まだまだ完全には理解しきれないくらい奥の深いマシンです.
私が半生の喜怒哀楽を共に過ごした,核磁気共鳴装置.そのマシンから半歩離れる時がきました.それが昨年の4月.悲しかったです.それでもまだ少しだけ,そのマシンを可愛がる機会もありました.その度に,「ありがとう,今回もお願いね…」といいながら,マシンに触れます.汚れを拭いてやります.核磁気共鳴装置は,最初はちょっとすねて,思い通り動いてくれません.「いままで放っておいたくせに…」でも,その後しばらく可愛がってやるといつも通りの,期待通りの結果を返してくれました. この4月,この核磁気共鳴装置から完全に離れることになりました.もう,声をかけてやることも,姿を見ることもできません.

あれ,何話してたんだっけ??? そうそう,今回はその恋の終わりを前向きに捉えるためのランでした.

今回のラン(サイクリング)に参加したお蔭で,核磁気共鳴装置との恋を前向きに考えることができました.「自転車に出会った時も,愛情を注げばいいことがすぐにわかったもんね.」「レンチとか,スパナとかも好き.」「自転車の調子が悪くなったとき,どこが悪いのか自転車の気持ちを聞いてあげられる.」これってすごい!今は,核磁気共鳴装置との恋を前向きにとらえることができます.これで,この恋を卒業することができます.良かった〜やっぱりできた!(ここでオタク話終わり.)
〜〜〜以上オタク〜〜以上オタク〜〜以上オタク〜〜以上オタク〜〜以上オタク〜〜〜

大会参加の感想:
CCAのスタッフには自転車とメカニック車で伴走していただいた.ルート案内と,途中,民家もないような場所でのトラブル対策のためか.今回お世話にはならなかったが,ありがたかった.昼食時には,温かい豚汁も.寒かっただけに美味しさもひとしお.



今日も最高の一日をありがとうございました.
皆さんに感謝.




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「春の予感する南房総 菜の花サイクリング」 O湖










南房総は捕鯨の歴史と文化ある土地です


「遅れを取り戻そう」
 さて、気を取り直して走り出しました。不覚にもわたしのために出遅れ、久里浜港でフェリーを一隻見送った待ち時間、思わぬタイヤ交換に手間取り費消した合計70分を取り戻そう…。

 気象は晴天、斜め前からの向かい風、気温は寒くない好条件です。
本日の搭乗機種は、わたしがカーボンモノコックフレームにチューブラータイヤ仕様カーボンディープリムのロードレーサー。僚機はフラットハンドル仕様アルミフレームのクロスバイクです。
 開会式場のある館山まで、距離は約25kmあります。この区間はウォーミングアップとして前50T、後21Tの軽いギヤ比で、クランク回転数を毎分90回転くらいに保って巡航します。平坦路は時速25kmくらいで。上り坂では、心拍数を上げ過ぎないようにゆっくりと行きますが、下りでは勢いのつくまま、滑降するエネルギーをできるだけ減じないように降下していきます。

 同僚の成長は著しく、この日もぴったりとわたしの後方に位置しています。わたしとほぼ変わらぬ軽いギヤ比で、同じくらいのクランク回転数を保っての巡航です。唯一相違があるとすればペダルでして、SPDでもなくトウクリップでもないごくふつうのフラットペダルを踏んでおられる。恐るべし同僚の回転力。このまま精進すれば、遠からずわたしを乗り越えてさらに高みへと昇っていくでしょう。

 館山への国道は緩やかなアップダウンの連続です。両機はごく機械的にこの区間を移動し、館山の開会式場へ進出しました。
暖かい南房で60kmの行程を行くこの大会は、まだ春先の時季にはもってこいの好企画です。これから本格的なロングライドの季節を迎えるにあたり、高揚する精神と身体の調子を整える良い機会となりますので。
受付でゼッケンを渡され、素早く身に付けます。そして多くの参加者が出走の順番待ちをしているところへ最後尾に並びました。よかった、間に合いましたよ。

「たのしいサイクリング」
 約300名の参加者を得た大会なので、出走は時間差をつけて小集団ずつ発進します。行程は一般道を使用するので、このように小刻みに出発させることによって、道路通行に混乱を生じせしめないよう主催者が配慮しているわけです。

 本日の行程の前半は、館山から千倉海岸への山越えです。このあたりは上り坂が長く続き、ここを十数機ずつになった集団が幾つも連なって走っています。どちらかといえば、金谷港から開会式場までのウォーミングアップの方が高速だったので、わたしたちは千倉の海岸に出るとそれまでの集団を離脱し、本来の出力で走り始めました。
海に出てからは風向きも追い気味になり、より速度も増加します。前傾姿勢にした上体をハンドル上に固定し、両脚が規則正しくクランク回転数を保つ快感。単調なようですが、この作業が無意識にできるようになると、長距離を肩の力を抜いてゆったりと楽しむことができます。

 すこし行くと前方の集団に追い付きました。上り坂にさしかかったら、この集団に挨拶をしてふたりで一気に抜き去ります。続く下り坂でもそのまま速度を保ち、心拍数を安定させつつ先へ進むことを何回も繰り返しました。
手信号ひとつで緩急を調節し、右左折を決め、高回転でいつまでも走り続ける。言葉の要らない、活き活きと心躍るじつに楽しい時間と空間。でもこの走り方はかなり激しい運動と走行感覚を要するので、近年の当クラブでは実現不能かと思っていました。それをいまここに現わすことができ、とても嬉しく思います。
とはいえ春先のサイクリング大会になぜそれほど急ぐのでしょう。じつは中間地点で待ち合わせしているサイクリストがいるのです。

「待ち人来たる」
 南房に暮らすH大サイクリング同好会の同期、N台さんと野島崎の昼食会場で合流しました。彼には昨年12月に「南房和田浦クジラ尽くしラン」でもお世話になっております。

 N台さんは戦前のような伝統的ファッションに身を包み、これまたクラシックな自転車を駆ってきました。素材となるフレームは競技用のピストだそうです。クランクも競技用タカギのコッタードクランク。楔(くさび)を打ち込んでクランク本体をクランクシャフトに固定する古典的なものですが、丁寧なクロームメッキが鏡面のように美しい輝きの仕上げです。そしてこのクランクの輝きが、艶のある黒く塗り替えたフレームとじつによく似合っています。
持ち手の高いハンドルに砲弾型ライトが載っているので、外観はおっとりしていますけれどね。じつは羊の皮を被った狼みたいな機体なのですよ。このあたりの遊び心が、玄人(くろうと)の含み笑いのようなものを感じさせます。

 彼はサーフィンで鍛え上げた肩幅の広くがっしりした体格です。古典的ファッションと自転車がじつに画になっていて、彼とその愛機は昼食会場で参加者の注目をおおいに引いていましたっけ。
この日は雛祭りなので、N台さんは奥さん手作りのちらし弁当を持参されていました。わたしたちも分けて戴きまして、配色もきれいで美味しかったです。ご馳走さまでした。


恰幅ある?わたしと、がっしり体型のN台さん

 野島崎では当クラブT本さんともお会いしました。T本さんはお友だちとの二人連れで、この大会に参加されておられました。今回は別行動ですが、時にはこのように自在なゆる〜い走り方もあるのが当クラブの良さです。

 ここからはN台さんと3機で館山に向けて走りだすことにしました。彼はアップライトな乗車姿勢にシングルフリーの単速ギアレシオです。にもかかわらず実際の走行は迫力あるものでして、平坦路では時速30kmちかくの速度で巡航します。クランクの小さめなチェンリング、後スプロケットの大きさから察するに、かなりローギアードのはずなのですけれどね。この人もすばらしい回転力です。

 「日本の道百選」にあるフラワーラインは、この地点からは館山へ向けて緩やかなアップダウンが続き、ゆっくり上りおもいっきり駆け下りるのを繰りかえす約30kmの道のりです。沿道には菜の花が満開で、見渡すかぎり続いていました。N台さん、同僚との3機編隊は、じつに息の合った愉しい移動時間を過ごしました。
 そのときにもN台さんは、防風林として機能している松林がマツクイムシの被害を大きく受けていることに心を痛めておられました。彼は和田浦海岸の清掃など環境運動にも取り組んでおられます。自転車人も社会人でありたいという見本のようなお人です。このあたりチャリング一筋で、目先のことしか見えないわたしはおおいに反省させられました。


新旧両機、姿形では時空の隔たりは約70年
でも時代は異なっても、チャリの基本構造は同じですね

 今回の僚機は、雨にもめげず風にも動ぜぬ頼もしい体育会系の気質をお持ちでらっしゃいまして。この日は大会行程60kmに、金谷港と館山の往復約50kmを加え、総走行距離110km強を記録しました。おめでとうございます。

 前回ロングライド、TCA(東京サイクリング協会)主催の「雨でずぶ濡れ荒川ハーフセンチュリーライド」でもご一緒しております。
なんだか先行きが愉しみですね、これからのクラブを担う要員として成長してくださったらじつにありがたいです。

参考:YMCCレポート「TCA主催 荒川ハーフセンチュリーライド」

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