シャッターを押してもらうことが出来た。こちらも親子一緒に並んでいるところを少しオーバーアクション気味に
カメラを構えて撮ってあげた。
次は北京駅に向かうことにする。西駅ができる前は北京最大の駅であったが現在でも多くの列車が出入
りする主要駅である。大規模な工事中ではあったが、中に入ってみることにした。入場券を買って中に入っ
ていく。一番早く発車しそうなホームヘ進むとやはり検札の駅員が立っている。いつものように列車を見るだけ
と説明しても理解してもらえない。こちらの言葉があやしいのもあるがそれ以前に列車を見るだけで入場券を
買うこと自体が理解できないのではないかと思う。なんとかホームに降りることができた。ホームには二階建て
の客車が連なった天津行きが発車を待っていた。二階建てではあっても標準軌のためか室内は広く感じる。
長距離列車と同様各車両の入り口には服務員が立って乗車券をチェックしている。発車時間が近づくと
だんだん席は埋まり乗車効率はよさそうだ。先頭に行ってみるとディーゼル機関車が連結されており、機関
士が快くカメラのポーズをとってくれた。北京駅にはひっきりなしに列車が出入りし特に気がついたのは、カラ
フルな車両が多いことだった。中国の鉄道といえば緑に黄色いラインの車両と決まっていると思っていたら
白地に赤や青と思っていた以上にカラフルな車両が目に付いた。北京駅舎には高速鉄道計画の看板が
掲げてありTGVに似た車両の運行を宣伝していた。いつから運行予定なのかはわからないが、高速鉄道
の波は、中国にも来つつあるようだ。
北京駅から地下鉄ルートを時計と反対回りに走り今晩乗る列車が出る北京北駅(旧西直門駅)に向かう。
西直門に到着後ここにある吉野屋で牛丼を食べる。1セット19.5元(味噌汁、お新香付き)他に生ビールを
注文した。少しぐらい味は異なっていても、久しぶりに安心して注文することができた。
まだ発車までは3時間以上あるので駅の近くで休憩することにした。休憩所は駅に近いほど高くその差は
10倍以上である。駅から遠い安い方の宿に入る。二人部屋を一人で使い15元。安いには安いが設備も
中国一般仕様。シャワーが無いのは聞くまでもなかった。共用の水道で頭を洗い、体をタオルで拭きさっぱり
する。他の客に眺められながら自転車をたたむ。ここで約2時間休憩。
駅の前にはすでに行列が並んでいた。座席は指定なので別に並ぶ必要は無いので駅舎の中の待合室に
進む。すると若い女性の駅員が切符を見せろと言う。切符を出すとわかったという表情で、他の入ってくる人
もチェックし、切符が無ければ容赦なく待合室から追い出している。薄暗い待合室で待っていたがそろそろ
夕食の心配をしなければならない。自転車を待合室に置いたまま買い物に行くことにする。幸い待合室は、
こわいお姉さんが入ってくる人をチェックしてくれている。西直門まで行って吉野屋の牛丼を買ってくることに
した。歩いて10分位である。昼食べたばかりなのでかっては知っているが、こんどは持ち帰りである。しかし
なかなかその意図が通じないのである。どんぶりと持ち帰り用の箱の絵を書いたり、列車に乗って食べている
絵を書いたり悪戦苦闘したが、あっさり向こうから出た言葉は「TakeOut?」であった。テイクアウトは中国語
で何と言うのか聞いたら「帯走」だそうである。さっそく隣のアイスクリーム屋で“帯走”で注文してみた。
発車時間も近づきホームに入り緩やか勾配の跨線橋を超えて列車のいるホームヘ進む。6号車に到着し
入り口で切符を提示すると長方形のアルミの札と交換になる。相席は赤峰まで行く58歳の母と30歳代の
息子の二人連れであった。見送りに来ていた長男の所に北京見物に来ていたとのことてある。自転車は、
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