2010年5月 白馬クラブラン |
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クラブラン実施日 | 平成22年5月8日(土) ~ 9日(日) 1泊2日 |
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クラブラン名称 | 5月白馬クラブラン(40周年記念クラブラン No.4) |
コース概略 | 5月8日 長野駅~善光寺~鬼無里~峯方~神城(5月クラブラン) 5月9日(自由行動) -- [1班] -- 神坂~塩の道(旧千国街道)~青木湖~中網湖~小熊黒沢林道~信濃大町 -- [2班] -- 神坂~塩の道~青木湖~中網湖~塩の道~穂高 |
集合場所 | 東京駅新幹線改札口(8:16東京駅発、9:57長野駅着 あさま663号利用) |
クラブラン担当者名 | 5月8日 : N沼 5月9日 : 1班 O湖、2班 S石 |
レポート担当者 | N沼(記事寄稿は全員、まとめN沼) |
参加者(敬称略) |
S石夫妻、K藤、O湖、O寺、N沼 (合計6名) |
天候 | 5月8日 晴れ、 5月9日 晴れ |
5時30分起床、すぐに空を見る、晴れている、良かった。5月連休の前から、何度天気予報を検索したことか。戸塚駅ホームでO湖さんと出会う。7時45分集合場所の東京駅新幹線改札口到着、集合時間の8時には全員が集合、早速指定の車両に乗り込む。車窓からは丹沢、奥多摩、秩父の山々が良く見える、長野の天気も今日は大丈夫であろう。青空に雪を頂く浅間山を観て、列車は定刻通り9:57長野駅到着。
駅前の広場で組み立てを開始する。新車のS石さん、慎重に作業を進める。O寺さんは、前後キャリヤーに左右にバッグを付けている。全員での記念撮影を終え10:45善光寺に向けスタート。
4月中旬に下見に来た時の善光寺は甍の上に雪が積もり、時折地上にドサッと落ちたりしていたが、その雪も、満開であった桜も今は既に無く、確実に季節が進んでいた。
20分ほどで参拝を終え、11:25次の目的地鬼無里に向かう。
鬼無里へは、花裾川に沿ってR406を、およそ20Kmの道のりである。途中9個のトンネルがある。道は緩やかな登りで所々少しきつい登りとなる。のどかな山里といった風景が続く。大きな谷あいの両側の山は、高いところまで道が入り込み、人家が散見される。今は集落の奥の方まで舗装されているだろうが、昔の暮らしの大変さが偲ばれる。所々に遅咲きの桜の花が、過ぎ去った春を思い起こさせる様に咲いている。鬼無里に近づくと、遠く白馬の山々の頂が行く手の山間に見え隠れする。
鬼無里はひっそりした街である。それでも、水芭蕉や桜の季節にはかなりの観光客が訪れたことであろう。街の入り口に十割そば屋を見つけてある。開店休業の様な佇まいが、街の雰囲気を象徴している。名を「おに屋」という。時間は13:20、善光寺から2時間、昼を大きく過ぎている。ここで昼食休憩とする。
喉しめし程のビール、それぞれがお気に入りのそばを、それに山菜のてんぷらを注文。十割そばは、もそもそした口当たりで、切れやすいものと思い込んでいたが、細麺でしこしこと歯ごたえもある。そして、なかなかの美味である。こごみやこしあぶらのてんぷらが季節を感じさせる。40分程の休憩を終えそば屋を後にする。鬼無里からは、花裾川を離れ、天神川沿いの道を辿る。走り出して5分程で「おやき」の看板が目に飛び込む。また休憩とする。おやきの専門店に入り思い思いのおやきを食す。
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好天に恵まれ、じつに爽快な走りを堪能致しました。長野市より裾花川沿いに遡って鬼無里村へ。 お昼ごはんはこの地にて「十割そば」を食し、地元銘菓?のいろは堂「おやき」がデザート。いろいろ種類があって、買い求めると違う種類を1/2ヶおまけしてくれるところが面白いです。「ねぎみそ」とか「野沢菜」など漬物系のおやきは、そのまま主食として通用するくらい濃厚な味覚で腹持ちがよろしくて。それらの具は油で炒めてあるからか、宿に到着しても満腹感が衰えず、夕食の時間になっても食べられずに酒ばかり呑んでおりました。信州の人たちは、この「おやき」を農作業の合間に食べてエネルギー補給しているのかしらね。 当日の昼食献立の組立てとしては、メインディッシュが「おやき」で「十割そば」をデザートとした方が正しかったかなと思いました。 (O湖さん) |
そばとおやきで膨らんだ腹を抱え、15:00時白馬へ向け再びスタート。1時間ほど行くと人家は急激に少なくなり山間の道となる。登りもそれまでより勾配を増し本日一番の難関といえる。スゥスゥハァハァの息、車輪の少し前に視線を落とし、ひたすらペダルを回す。
李平(すももだいら)のトンネルを抜けしばらく行くと道は少し緩やかになり、オレンジ色の鉄骨で組まれた白沢洞門の入り口が見えてくる。長野から38Km、標高1,100mここが本日の行程での頂点である白沢峠。洞門の向こう、残雪を頂いた白馬の山々から、冷たい風が吹いてくる。16:50全員到着、白馬連峰を背に記念撮影。山の天気は移ろいやすいもの、澄んだ日差しは影を潜め、稜線と空の境目がにぶくなってきている。それにしても目の前180°に雪形を展開する白馬の山々は素晴らしい。
白沢洞門を抜けると眼前に北アルプスの山並みが広がっていました。残念だったのは午後になってから若干雲が広がってきたこと。ま、それでも絶景でした。・・・翌日目が覚めると窓に朝日が射していました。さぞかし景色は良かろうと表に出てみると、予想通り青空の下、きれいな景色が広がっていました。ここで思ったのは「昨日の峠へ行ってみたい」ということです。 ちょうど宿に軽トラックがあるので、もしやと思い頼んでみたところ、なんとOK。同室のK藤さんと共に朝食までに帰るべく出発。途中でも停車・写真を撮りながら白沢洞門へ向かいました。 ほどなく到着。朝早いにもかかわらず景色目当ての人が次から次へとやってくる盛況ぶり。私たちも十分堪能いたしました。軽トラのため定員2名。皆様に声をかけず大変申し訳ありませんでした。 (O寺さん) |
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鬼無里よりさらに20Km、峠の白沢洞門を抜け出た瞬間眼前に拡がる白馬連峰の大パノラマ。これを観るためにだけでも長野から40Kmを上がってくる価値ありです。 (O湖さん) |
白沢洞門から道は一気に400m程の下りとなる。神城まで快調に飛ばす。最後までのどかな道を辿りたかったが、途中、道を間違え、R148の国道へ出てしまう。横をすり抜けるトラックを気にしながら、今日の宿である姫川源流の「ペンション りこぼ」に向かう。
17:30ペンション着、長野駅からの距離47Km。
靴ひもも解かず、玄関のあがり框に荷物を置き、近くの「親海(およみ)湿原」を全員で散策。湿原は、辺り一面を黄色く染めていた福寿草や可憐な水芭蕉はその季節を終わり、4月の下見の頃と大きく姿を変えていた。花の命は短い。今は、「カタクリ」や「なんとかイチゲ」、「??草」などなど(花の名前は難しい、覚えてもすぐに忘れな草)が夕暮れで薄暗くなった杉木立の下に咲いている。湿原中心部の木道周辺は、これから季節を迎えるのか、眼をひく草木は少ない様に感じられた。
19:15より待望の夕食。青木湖でオーナーが釣ったヒメマスの焼き物や数々の料理がテーブルに並ぶ、早速ビールで乾杯。地酒の「白馬錦」もある、悪い予感がする。飲み過ぎるのか、体質に合わないのか、ここへ来るといつも白馬に蹴られて錦(いしき)を失う。明日が心配になる。昼食でも摂ったこごみなど野草のてんぷらも出てくる。談笑のうちに食事を終え、持ち込みの乾きもので囲炉端での2次会。楽しい時間が過ぎて行く。白馬錦の影響もあり、以降残念ながら詳細記述不能。
今回は峠越えが初日。2日目はおおむね下りの平野を走った。 初日は新しい自転車を試して、それが自分の体力とどう対応するかを探りたかった。 ギアを何度も入れなおしたり、乗車姿勢を変えたり、後ろから走った方は『???』ではなかったでしょうか? というわけで、自転車のほうに集中して景色・コースは頭に入ってないので、一日目のレポートは苦しい。 旧長野市内から旧戸隠村を抜けるまでの坂がややきつく、旧鬼無里村の坂道は楽しめたと思う。 平坦、アップダウンと変化があり、何よりも「空が近くなった」と思いつつ、こいで上るのは張り合いがある。 峠のトンネルを抜けると、パァーと北アルプスが眼前に広がる。 左から大きな山は鹿島槍、五竜岳、唐松岳、白馬三山と続く。夕方の逆光が写真には残念でしたが、皆さんと一緒に見たいくらいでした。 親海(およみ)湿原は白く霧がかかったようにミツガシワが咲き始め、木道近くには福寿草、すみれ、エンレイソウ、カタクリ、水芭蕉。湿地を上がるとアズマイチゲ、キクザキイチゲなど山野草が豊富。バイカモの花は『ただいま準備中・・』でした。さくらは空気のきれいなところに咲いているせいか、色も姿も楚々として、若木のしなやかな美しさが感じられた。艶やかなのや古木の立派な桜もいいけれど、私は山の淡い桜が好きなので、きれいな名残の桜は気分をふわぁっと豊かにしてくれたように思う。 ペンションのお食事は充実してましたね。青木湖で釣ったヒメマスをビネガーでやさしく煮たのが上品な味わいで美味しかった。ヒメマスは今年初めての釣果という。オーナーシェフの意気込みが感じられました。塩の道を下ってからは北アルプスパノラマロードという高瀬川と犀川の堤防道路を走り、穂高の駅を目指した。 川を背にして、駅にほぼ直進の位置で、常念岳を左前方に見る。 見えました。はっきり。『常念坊の雪形』。とっくりを提げているお坊さんの姿です。 爺が岳が見える付近でも止まって写真を撮ったけれど、『種まき爺さん』はわからなかった。常念岳は登ったけれど、爺が岳は登っていないからねぇ。 今回は最後の最後に素晴らしいプレゼントがあった、旅でした (S石(洋)さん) |
朝食を終って、昨日からの5月クラブランは一応終了。 本日の予定は、S石夫妻は塩の道(旧千国街道)を辿るポタリング。K藤さん、O寺さん、O湖さん、N沼の4名は小熊黒沢林道へ向かう。林道組のリーダーは一緒に下見に来たO湖さんにお願いする。佐野坂を経て青木湖に至る塩の道の区間はGPSデータを基にO寺さん先導していただく。ペンションを出発し、およそ40分で中綱湖の南端に到着。松本方面に向かうS石夫妻とここで別れ林道登り口を目指す。
鹿島槍スキー場までは3Kmで300m程の登りである。10%の登りはキツイ、昨日の白馬錦のたたりか、苦い水がこみ上げてくる。N沼たまり切れず大半を押して歩くことになる。他の皆さんはさすが、ついに乗り切る。麓から1時間ほどでスキー場に到着。鹿島槍が岳を中心とする白馬の嶺が我々を迎える。素晴らしい眺めである。これまでの疲れが吹き飛ぶ。日本語の標識が無ければ、まるでヨーロッパアルプスにいる様である。役目を終えた雪上車が沢山並んでいる。
しばしの休憩、写真撮影の後、頂上へ向かう。3Kmで150mほどの登りで、それまでと較べると大分楽である。スキー場を出発、頂上を経て、約1時間で木崎湖を見下ろすパラグライダーの滑空場に到着。眼下には木崎湖、北には戸隠の山々、南には信濃大町の町並みが霞む、背後には爺が岳を中心とする峰々、ここも素晴らしい眺めである。
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「おーっ」思わず声が出た。 山腹の樹林帯を走っていた道が、突然ひらけた。 広々とした草原の台地の向こう側に広がる山々、足下には安曇野の水田、吹く風も涼しく実に爽快な景色であった。 (K藤さん) |
先年、AB元首相が「美しい国日本」をキャッチフレーズに掲げた。その時は聞いている方が恥ずかしい思いがしたが、ここで眺める景色はまさに「美しい国 日本」に相応しい。景色をおかずに昼食。宿で作ってもらった大ぶりの握り飯を食す。美味しい。二日酔いの胃でも2個ぺろりと収まってしまった。40分程の休憩の後、信濃大町を目指し出発。
林道は全面舗装で走りやすい。安心して景色を眺められる。それでも所々で崖が崩れ、石ころが散乱している。砂溜まりの様な区間もある。油断は出来ない。慎重に飛ばす。ガレ場を通過している時、先頭を行くO湖さん急にストップ。後輪がパンク、石でも踏んだか。O湖さん素早くチューブを取り出す。リムテープが経年劣化で薄くなり、飛び出たニップルの頭がチューブに穴をあけた様だ。チューブ交換と、K藤さんが持参していたカット絆を、飛び出したニップルの頭に貼り付けて補修完了。手慣れたものである。
林道を下り終え木崎湖畔へ到着。此処から信濃大町までは幹線道路を避けるため、再度O寺さんにGPSで先導願う。神社の境内や生活道路の様な所を走り抜け、予定より10分早く13:20信濃大町駅到着。
本日の走行距離30Km。2日間を通しての走行距離77Km。
駅近くの広場で分解、パッキングを行う。ビール、つまみを買い込み14:14の大糸線に乗り込む。車窓を移り行くアルプスを眺めながらのビールはまた格別である。途中穂高駅から塩の道、北アルプスパノラマロードを走り終えたS石夫妻が合流。松本からは全員が座席指定の松本15:22発の「はまかいじ」に乗車。車内販売が来るのを待ちかねる様にビールを調達、反省会となりました。
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本来ならいつものランドナーで参加するところであるが一念発起しキャンピングで参加。それも4サイド(サイドバッグ4個、ただしフロンドバッグ無し)とすることにした。収納スペースは余りあるが当然行き帰りの移動時はすべて肩か手で持たねばならない。あれもこれもと思う気持ちをグッと抑えてパッキングを行った。 結果は・・・「やればできるんだな」と感じた次第ですが、帰り道が大変でした。 (O寺さん) |
午前6時起床。前日、延々と続く上り坂にダウンした割には足の痛みも無く、快適な目覚め。雲ひとつ無い青空に誘われて宿の周り、姫川源流の岸辺を散策。散り際のさくらの花びらがひらひらと舞い、カタクリの花弁が開くのを待っている。雪解けの水を集めた川は清冽にして水量豊かだ。
朝食を終え、宿のご主人夫妻らと記念撮影。きょうは、6人で同時スタートするものの、途中、中綱湖で二手に別れ、老夫婦は「塩の道をたどって安曇野巡り」とする。基本的に下り一方の楽チンコースである。
信州人は「十州に境連なる国にして……もの澤によろず足らわぬことぞなき」とお国自慢を歌にしたが、塩、干物、鰤、鮭など海産物だけは日本海側の町から輸入するしかなかった。故に糸魚川から松本に至る千国街道は、「塩の道」と呼ばれる。
宿を出て、大糸線を越え、さのさかスキー場の脇を通ってその塩の道に。未舗装で、いきなりの急坂に自転車を降り、ところどころ雪が残る山道を歩く。地元の人たちが道の落ち葉や枯れ枝などを取り除く整備作業に精を出していた。
「中京大学セミナーハウス」への方向看板が見えたところから舗装路となり、下り坂を一気に降りると青木湖の西側湖畔に出た。宿の夕食でいただいたヒメマスを狙うのか、釣り人のボートがいくつか浮かぶ。
続いて湖というより池か沼じゃないかと思うほどかわいい中綱湖へ。ここはヘラブナつりとおぼしき人たちが湖岸に腰を据えている。熊沢林道に向かうN沼さんらと別れ、大糸線沿いの国道を下って、木崎湖が見えたところで西に折れ、再び塩の道に。湖畔道路沿いの民家の庭にシャクナゲが今を盛りと咲き、空気は澄んで絶好のサイクリング日和。湖上にはバスつりのボートがルアーを投げている。仁科三湖はそれぞれ狙う魚が違うようだ。
湖畔のキャンプ場を過ぎると視界が開け大町市郊外の田園地帯に入った。振り向けば北アルプス後立山連峰の雪山。その山腹に雪解けで現れる「雪形」にせかされるように一帯は田植えの真っ盛り。日曜とはいえ、のんびり遊びに来ているのが申し訳ない気持ちになる。
地図ではこのあたり、塩の道博物館や山岳博物館などが点在するが、まだ午前9時過ぎ。開館前と踏んでパス、旧街道とおぼしき道を選んでJR大町駅を目指した。駅で観光マップを入手、ルートを確かめ、再びペダルを漕ぎだした。大糸線を立体交差で東側に渡り、大町から明科に向かう51号線を南にたどり、途中からさらに東に折れて登り坂を駆け上がると塩の道に出た。案内板に道沿いには「重要文化財盛蓮寺観音堂」「国宝仁科神明宮」などがあるという。寄らずばなるまい。
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仁科神社は安曇野を西に見下ろす山懐にあった。巨大な杉がそびえ、由緒を感じさせたが、社殿は国宝というには古びていない。聞けば伊勢神宮と同じように20年ごと式年遷宮をしてきたのだという。
51号線に戻り道中を急げば、大町からいつしか池田町に。そろそろ小腹も空いてきて、高瀬川右岸の安曇野市に向かうことにする。高瀬川大橋を渡って右岸道路を南に行くと、道の駅「安曇野松川」が現われ、ここで休憩。売店のおやきを頬ばり、タラの芽とこごみを1パックずつ土産に買い込んで、再び右岸道路を南にひた走り。北アルプスパノラマロードの名に違わず、蝶が岳、常念、大天井、燕の山々が一望に見渡せる。
高瀬川、穂高川、犀川の合流点付近を東に折れて穂高町の中心部、JR穂高駅に到着。まずは腹ごしらえ、と蕎麦屋に入った。観光マップに登場する有名店ではなかったが、なかなかの味。量もたっぷりで、仁科神社で引いたおみくじの「末吉」とは、このことかと納得。 店を出た後、穂高神社の境内を一巡りし駅に戻って輪行準備。乗り込んだ電車でN沼さんたちと再会したのでありました。
(S石M記)
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