2010年7月
白樺湖ラン
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基本データ

クラブラン実施日 2010年7月10日~11日
クラブラン名称 白樺湖ラン
コース概略 1日目 茅野~白樺湖(白樺湖泊)
2日目 白樺湖~車山~八島高原~上諏訪
集合場所 横浜駅根岸線ホーム 7:46(はまかいじ発車時刻)
クラブラン担当者名 O寺
レポート担当者 M山
参加者(敬称略) N沼、M川、M山、N久、N雲、H本、O湖、O寺 8名

レポート本文

僕の自転車ライフ史の中で欠くことができない存在であったサイクルショップシマダ。その店主である島田社長とは20数年来、自転車を通じたお付き合いを頂いたことになるが、一緒に走る機会がなかったことが心残りであった。そこで今回のランの企画段階にて、「島田さんが走った同じコースを走り、同じ場所で記念写真を撮ることで共有できる想い出を作りたい」と提案したのであった。そして今回、O寺さんのプランニングにより、島田さんが1979年9月に走った白樺湖・八島高原のコースを辿るランが実現したのである。

7月10日

出発は茅野駅からだが、横浜から「はまかいじ」に乗って乗り換え無しで着くのはありがたい。久し振りのランドナの輪行で手間どったが列車に乗れてしまえばひと安心である。気掛かりは天気で、予報ではこれから崩れてくることになっている。何とか持ってくれればよいが。

10:46分に茅野に到着。本日の参加者は走行班:O寺さん、N沼さん、N雲さん、M川さん、N久さん、自分の6名と、クルマ班:O湖さん、H本さんのメンバだ。H本さんにとっても当時の走行メンバでもあり、また、現在は1年前の入院から復帰のためのリハビリ過程のマイルストーンとなる特別な想いのランに違いない。

11時過ぎにスタート。本日のコースは最初は緩やかだが、ほとんど上り。白樺湖手前の大門街道はルートの選択はないが、ふもとではできるだけ幹線道路を避け、のんびりと負荷をかけずに軽めのギヤで最後尾を走る。いまのところ、天気もよく自転車日和である。

病み上がりのN久さんのペースが上がらない。日なたでは夏の日差しを感じ、じっと停まっているのは少々つらい。木陰を見つけて休憩しながら行く。木漏れ日のなかにお地蔵さんが見守る場所で一休み。

今回は少人数で山を目指して上る、僕のイメージでは最もサイクリングらしい設定である。街中サイクリングのように団子になって他者にペースを合わせることなく、各々が自分のペースで自分と会話をしながらひたすら効率よくペダルを回し続けることだけを考える至福の時を楽しんで上れれば、言うことなしである。

本格的な上りの前に街中の公民館脇でコンビニで仕入れた昼食となる。今回は峠道でコーヒーが飲みたくてコーヒー道具を持ってきたのだが、明日が雨だと使う時がないので、やや無理やりコーヒーを沸かして飲む。

昼食後、白樺湖を目指して大門街道をひたすら上る。

若かりし頃、スキーシーズンで渋滞したこの道をクルマで何回上っただろう? それが夏場に自転車で喘ぎながら上るなんて思いもしなかった。勾配が増して汗が流れた分、ボトルの水がおいしい。

N雲さんと初めて走ったが山上りで鍛えたという脚を使って、追い上げてくる。YMCCランで背後に息遣いを感じながら、思いのほか真剣にペダルを踏むなんてあっただろうか? 学生時代のレース感覚を思い出しちょっと新鮮だ。

ゴールまでのペースを考え、後続を待つ口実で木陰にて小休止。この時点でN久さんは自走から、バス輪行に予定変更した。

この後はランドナとロードの車種ハンデを理由にN雲さんへ先頭を譲り、マイペースで上る。

14:45くらいに白樺湖畔にたどり着く。車では通り過ぎてしまう湖の反対側に渡る橋の上で休憩。久し振りの爽快感。天気が崩れなくてよかった。

休憩していると湖を一周するのだろうか、2頭立ての観光馬車が走って行く、この橋はクルマ止めがあり通れないので50Mほど下の分岐までは下りだが、そこからこの橋がかかっている所まではわずかな上りである。上り始めたとたんにスピードが落ちて馬が苦しそうになり、頑張れーと声援を送る。

ここから宿までは平坦な湖畔を走るので、着いたも同然、充分休憩した後に宿まで走る。 途中、1979年に記念写真を撮った湖畔の場所を確認するなど、寄り道をして15:45白樺ロッジに到着。バスで先行したN久さんと合流。

お洒落な外観であるが、そこそこの歴史を感じさせるくたびれ加減が落ち着かせてくれる。幸い、貸しきり状態だったので自転車はアプローチを上って一階ロビーに入れてくれた。自転車博物館の展示のような趣になる。

クルマ班の到着を待つ間に温泉に行く。温泉は少し戻るように5分ほど歩く。この温泉は白樺湖畔にあり、露天風呂があり、白樺湖を一望にできる。まだ、17時前で明るい中、眺望を楽しみながら、開放感に浸る。

帰り道でクルマ班と合流。クルマでも今日は暑くて大変だったと思われる。お疲れさまでした。

ちなみに背景に写るのは偶然にも「深山荘」、めずらしい。機会あれば名前の由来を調べたい。

毎度のことだが、夕食を待てずに全員、揃ったところで今日の健闘を称えて乾杯。地元限定ビールだった。

夕食は事前情報のとおり、シェフの腕も確かでおいしくワインも頂いたが、前日の睡眠不足もあり、宴会途中でリタイヤ。先に休ませて頂く。

7月11日

昨晩早く寝たせいか、すっきりと目覚める。朝食までの時間があったので湖を一周してみるが、3.8㎞であるので10分ほどで回れてしまう。途中に、子供が小さいときによく来た池の平ホテルの前で記念写真を撮る。雪がある風景しか見たことがなかったので懐かしくもあり、新鮮だった。天気は曇りで予報どおり悪い方向に向かっているが、まだ降り出してはいない。

朝食は焼きたてのクロワッサンを頂き、リゾート気分を満喫。昼食のおにぎりも用意してもらい、準備万端である。今日も朝から上りであるが、まずは全員で湖畔の記念写真を撮ってからである。昨日確認しておいた撮影ポイントにて昔の写真を見ながら記念撮影。山の形や主要な建物は当時と変わらないように見えるが、出来上がったら並べて見てみたい。

ようやく出発。クルマ班は撮影クルーとなり、途中の記念写真を撮ってくれるので上りでも頑張らないといけない。昨日ほど暑くなく、湿度も高くないため走りやすい。眼下に白樺湖を見下ろす場所で記念写真。

時折、雨がポツポツと降るが、ポンチョをだすほどでもない。車山高原で一休みして、これからの下りに備えてウインドブレーカを羽織る。

車山から下った後に多少のアップダウンをこなすと、八島湿原である。パンフレットによると、昔は池であったがコケ類が徐々に堆積してきたもので、これまでに12,000年も費やしているのだとか。

記念写真の撮影ポイントは八島湿原と書かれた高さ3Mほどの木製の碑である。当時の写真を見るとできたばかりのように見える。八島湿原の散策路の入り口付近にその碑は立っていたが、30年間の自然環境の中で一部が朽ちてしまっていた。30年の時の流れを実感しながら、記念写真では朽ちて転がっていた桟を補って撮影した。これも記念写真ができたら当時のものと比べて見てみよう。また、次の30年後にもこの碑があることを期待する。

見学後、売店脇のベンチで早めに昼食のおにぎりを頂く。再び、コーヒーを沸かして山の自然の中で味わうことができた。ぐずぐずしていると、雨が降り出してくる。クルマ班と一旦別れて、食休みも早々に下り始める。

せっかく登ったのに路面が濡れてしまったら、ダウンヒルも充分楽しめない。上りはマイペースできたので、下りもマイペースで下らせてもらおうと勝手に決めて、重力加速度に身を任せてメンバぶっちぎりで豪快に下る。幸い、路面コンディションもよくて存分に楽しむことができた。

下りの最中は路面とコース取り、対向車の有無を確認してスピードをコントロールすることに全神経を集中する。下り終えるとやや放心状態になるのは自分だけだろうか? 久し振りに思う存分下れて楽しかった。

途中でM川さんのベルトバッグが外れたのを付け直しているうちに、下諏訪の手前で少しはぐれたが、程なく合流して諏訪大社に道中の無事を祈念する。

いよいよ今回のランの最後の目的地である上諏訪の片倉館を目指して小雨が降る中、諏訪湖畔を走る。程なく片倉館に到着、早速、温泉に入る。ここの温泉は歴史が感じられ、その造詣もさることながら、湯船の水深が深いことにびっくり。子供が泳いでいたのが印象的だった。

湯上り後に休憩室に行くと、クルマ班と合流。地ビールにてちょっと喉を潤す。残念ながら、帰りの電車があるので、14:30には上諏訪駅に向かって歩きだす。飲んだら乗らないのはお約束。片倉館も駅から近いのがメリットだ。

駅に着くとまだ15:00前、ゆっくり輪行をしては15:49「はまかいじ」に乗車して今回のランは無事、終了。天候も何とか持ちこたえてくれて何よりだった。しかし、帰りの車中は横浜までの3時間、今回のラン、自転車談義で飲み物片手に過ごしたのは言うまでもない。18:41横浜着。乗り過ごすことなく下車してお疲れ様で解散した。

今回のランは自転車で初めての場所だったが、以前に行った記憶や30年前のYMCCメンバの記念写真と一緒に走ったせいか、妙に懐かしい印象が残った。また、久々にのびのびしたサイクリングをさせてもらい、ちょっと昔の自分に出会えたような気もする。そして、30年の時を隔てたメンバの記念写真を撮る目的を果たすことができた。

-M山-

2010年7月
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