2014年3月クラブラン
「早春の上州路 富岡製糸場を訪ねる」
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基本データ

開催日 2014年3月22日(土)
名 称 「早春の上州路 富岡製糸場を訪ねる」
行 程 JR高崎駅⇒富岡製糸場(昼食+見学)⇒上信電鉄 下仁田駅⇒(サイクルトレイン)⇒JR高崎駅
走行約40q  道程の難易度:かるい
集合場所 JR高崎駅10:15集合、10:30出発
担当者名 O笠原
報告者 O笠原、O湖  撮影協力:富岡市・富岡製糸場
参加者 O湖、T本、T地、T田、S原、H野(ゲスト)、O笠原(案内人) 合計7名
ランドナー1機、ロードレーサー1機、怪造クロスバイク1機、26吋クラブモデル1機、20吋小径車3機
天候 晴れ

レポート本文


 河津桜がだいたい終わって、ソメイヨシノはまだちょっと・・・という桜のスキマな時期。
 群馬県、世界遺産登録に向けて気合いが入っている富岡製糸場に行ってみることにしました。

 早朝から活動すると体調にちょっと不安があるワタシは車でスタート近くの道の駅「ふじおか」に前夜に移動。車中泊して備えます。


 

 朝6時に起床。早朝の群馬県は寒いです。


気温1℃

 朝食を食べて、自転車を組んで、出発です。


 道の駅から見えた浅間山が真っ白

 八高線の「北藤岡」駅に向かいます。そこから2駅輪行します。


 八高線は首都圏では数少ない気動車が走る線です

 けっこう早めに高崎駅に着きました。出発前に駅蕎麦で腹ごしらえ。食べ終えてお店を出たら、改札を出るO湖さんのH野さんの姿。
お二人とも早いですねー。集合時間まで1時間ほどありますよ。


 ワタシが集合時間を10:15などというハンパな時刻にしたこと。そして集合時間よりずいぶん早めに到着したのには訳があります。
9:54に「SLみなかみ」が発車するのです。鉄好きなので、写真を撮りたく、発車時刻にかぶらないように集合時刻を決めました。
そしたら、なんとH野さんも鉄好きなんだそうで、二人で鉄分補給をしてしまいました。


 SLみなかみ D51です


 全員揃ったので、ブリーフィング。コースの紹介と準備運動。定刻に出発です。

 日向を走っている分には十分あたたかい。サイクリング日和です。

 右手に浅間山が見えてきました。が、ちょっと電線がジャマです。市街地が終わったところで、視界を横切る電線も無くなりました。
スタートして1時間ほど。小休止します。


 左のゴツゴツしているのが妙義山 右の真っ白いのが浅間山

 左側の金洞山と右側の白雲山の2つ合わせて妙義山さんというそうです。

 沿道には2月の大雪で倒壊したビニールハウスやカーポートがひしゃげた姿を晒しています。雪の降らない関東平野。あちこちにこんな風景があるんだと思います。
復旧して生産活動が再開されることを願います。

 さらに1時間ほど走って、富岡製糸場に到着しました。


 富岡製糸場

 お昼時です。見学の前に補給しましょう。
製糸場の前にある「おぎのや」さんで『峠の釜めし』にしましょう。


 超有名駅弁 おぎのやの『峠の釜めし』

 おや?いつものとラベルが違うようです。


 世界遺産登録応援ラベル


富岡製糸場を見学します。
文明開化 日本がフルパワーで坂を駆け上がっている時代の物語です。


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 O笠原さん企画によりご案内いただいた富岡製糸場。
午後から製糸場のガイドツアーに参加させていただきました。

 ガイドさんの工夫を凝らした説明により、知的好奇心をかきたてられます。

 レンガや漆喰、木材など建設資材の多くは地元周辺で生産されました。
当時の工法を再現して、実物のレンガと漆喰で組み上げた壁の一部が展示されています。
ガイドさんはこれらを示して、見学者に当時の工夫やご苦労を偲ばせます。
話術がじつに巧みで、楽しく学べます。

 わたしたち一行は、製糸場敷地を横断して近くを流れる河川を眺望しました。


 製糸場の裏手を流れる『鏑川』


実際に敷地に立ってみたら、製糸には豊かな水を必要とすることを実感しました。

「ブリュナ館」も外から見学しました。

工場建設を指導したポール・ブリュナが家族と暮らした住居だそうです。
後の時代には、女子工員に読み書きや和裁などを教える夜学校として利用され、企業内教育の先駆となったそうです。

ちなみに、富岡の地に製糸場の建設が決まったのは下記理由によるそうです。
(製糸場配布のパンフレットによる)
1.養蚕が盛んで、原料の繭が確保できる。
2.工場建設用の広い土地が用意できる。
3.外国人が指導する工場を建設することに住民が同意した。
4.既存の用水を使い、製糸に必要な水を確保できる。
5.燃料の石炭(水分の多い亜炭)が近くの高崎から採れる。


【富岡製糸場、喜びに沸く地元】
2014年4月26日、NHKによりTV報道されました。
ユネスコの諮問機関により、富岡製糸場は世界遺産に登録される見通しとなりました。
登録の根拠は、明治5年に建設された日本初の官営製糸工場であること。
フランスから技術や知識を導入して、短期間に生産システムを作り上げ、養蚕と製糸産業を革新したこと。
製糸技術の革新を進め、世界の絹産業の発展に重要な役割を果たしたことなどが評価されたそうです。
老朽化した建物の保存、本年2月の大雪で被害を受けた建物屋根を修復するなど課題も多いとのことです。


参照:公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟 http://www.unesco.or.jp/unesco/

「ユネスコ」の活動は、教育・科学・文化、コミュニケーションを通じて国際理解や国際協力を推進し、人びとの交流を通した国際平和と人類の福祉を促進します


  by O湖

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 見学を終えて、下仁田に向けて出発します。



 行く手を阻む「車両通行止め」のカンバン。さぁどうする?

 O湖さんが一休さんレベルのトンチ解答。
「この場合、”車両”とは自動車のことを意味していると判断する!」
「車両通行止とは、歩行者通行可と解釈できないだろうか」
「自転車を降りて、曳いて歩けば歩行者である」

す、すばらしい。

ダメモトで進んで見ましょう。
ここでワタシがくだらないツッコミ。「不通橋が不通? 不通だから不通橋?」おあとがよろしいようで・・・チャンチャン。


 無事通ることが出来ました。不通橋は不通ではなかったようです。


 橋から見た崩落現場
 木の根っこがちゅうぶらりんになってます。


 ホントに不通橋だったんです。


 不通渓谷(とおらずけいこく)に架かる不通橋(とおらずばし)にて

 記念写真を撮りました。


 15:30に下仁田駅に到着しました。サイクルトレインは15:52発。余裕をもっての到着です。
ここが一番心配だったんです。なにせこれを逃すと輪行せにゃならんので。

 ここには有名な電気機関車が止まっています。


 デキ3
古い機関車ですが、現役です。

 出発時刻が近づいてきましたので、切符を買って入場しましょう。


 なんとT地さんが硬券をゲット!
 譲ってもらっちゃいました。


 自転車を押して改札を通ります。

 サイクルトレインっていいですね。


 車内風景。

 車内は一般のお客さんとは分離しています。自転車で乗車した人たちは車両の後ろの方にかたまります。
一般の方が乗ってこないように、車外に向けて「自転車車両」と書かれた紙を窓に貼ってました。


 高崎駅で自転車を押して出札を通ります。

 ワタシは「記念にしますので」と硬券を持って帰ることができました。

 上信電鉄は明治30年に軽便鉄道として開業したんだそうです。
繭・生糸・蚕種輸送に活躍したんだそうで、今回訪ねた富岡製糸場とも関わりがあるということです。

 桜には早かったですが、モクレンとかがもっと咲いていると期待したのですが、あまり咲いておらず、ちょっと華やかさが不足でした。


 余談ですが、じつは立ち寄りたかった場所があったんです。 佐野橋という流れ橋です。
昨年の台風で流されてしまい、復旧されるのか心配してたんです。


 烏川にかかる流れ橋。佐野橋。

 まだ通行止めのようですが、復旧しているようです。いつか渡りに来たいと思います。


富岡製糸場の写真は製糸場から許可をいただいて掲載しております。掲載を快諾していただき、ありがとうございます。


−END−

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