最終更新日: 2009年9月18日
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2009年7月19日 YMCC諏訪湖サイクリング開催記録

企画・記録:N田

 学生時代から旅行が好きで、一人でリュックを背負ってアジアの国々を歩き回りました。しかし、地図を片手に、全く逆方向に歩き出していたこともしばしば……そんな方向音痴の自分が、楽しく遠くまで安心してサイクリングするにはどうすればよいか。そうか、人の後を着いて走ればいいんだ! というのが、私がこのクラブに入会した明快な理由でした。
 しかし私には、方向音痴以上に、「お調子者」という大きな特徴もありました。そのせいでしょうか、「7月のクラブランの企画は?」という問いに、気がついたら元気に手を上げてしまっていたのです……。

 梅雨は明けたとはいえ、前日まではかなり不安な天気予報でしたが、何はともあれ参加者12名が集まりました。メンバーは、男性はH本さん、H立さん、N久さん、O寺さん、O湖さん、T桑さん、W田さんの7名、女性はK又さん、S原奥様、T桑奥様、そして今回初めて一緒に走ってくださったO野さんと、企画のN田の5名でした。
 連休中日でわりあい込みあっていた八王子発7時49分のあずさ73号でしたが、O湖さんに指定券をお取りいただいたため、楽に行くことができました。朝からBなんか飲んじゃったりして。
茅野に着くと、時折雨がぱらつくちょっと不安なお天気。駅前で皆で自転車を組み立てていると、興味を持った人が話しかけてきました。
「輪行の袋って、いくらくらいするものなんですか?」
「そうですねえ、自分(N田)のは三千円ちょっとだったと思いますが……」
「ぼくも、やってみようかなあ」
 なんてことを言っているうちに、皆さんの自転車も組みあがり、ほぼ計画通りの10時半に出発です。
 しかし、方向音痴の先導者のせいで、あっという間にコースを間違えました。最初に寄ってみようかな、と思っていた藤森照信先生の作品・神長官守矢資料館をすっ飛ばしてしまったのです。妙なところで停まって地図を開き、少々戻り道をして諏訪大社本宮へ。


 うっそうとした森の前に、立派なお社が佇み、御柱も建てられて、荘厳な雰囲気です。境内は、赤ちゃんを連れたお宮参りの皆さん等もいて、参拝客で賑わっていました。

 そこから、なるべく車の少ない道を通って諏訪湖へ……と思ってどんどん走っていると、今度は西により過ぎて、危うく諏訪湖自体をすっ飛ばして岡谷市に向かいそうになりました。
 何とか北澤美術館新館近くで湖沿いに折り返し、そこから諏訪湖畔を半周回って、下諏訪方面へ。塩天丼屋さんでお昼となりました。

 食事の後は、当初、下諏訪の諏訪大社春宮・秋宮・万冶の石仏等をちょこちょこと見る予定にしていましたが、あまり時間もなかったので、そこは飛ばして諏訪湖沿いにくるりと左回りに一周するコースへ直行。湖沿いのサイクリングロードをのんびり走ります。
 途中何度か小雨に当たりましたが、幸いにも土砂降りに遭うこともなく、また、かんかんにも照り付けられず、おおむね爽やかな風を浴び、湖を眺めながら楽しく走ることができました。

 上諏訪の町に入ってきたところで、だいたい1時半。2時に片倉館での集合を約して、いったん解散しました。
 美術館に行く人、そのまま片倉館に直行する人などさまざまですが、N田は諏訪湖に来たら必ず行くタケヤ味噌会館へ。そこで1杯100円の豚汁をいただきます。この日のお味噌は、赤味噌と名人味噌のブレンドでした。
 諏訪湖沿いにちょっと戻って片倉館に行くと、ちょうど2時。番台のおばさんに「団体さんが入ったから、ちょっと込んでるかもねえ」と言われて入ってみると、「ちょっと」どころではない、たいへんな満員御礼でした。

 片倉館は、シルクエンペラーと称された片倉財閥によって昭和4年に建てられた洋館です。中には、千人風呂といわれる大理石造りの豪華な浴場があり、500円で入れる日帰り温泉施設になっています。立っていても胸までつかれる深い浴槽の底には玉砂利が敷かれ、ペダルをこいできた足の裏を心地よく刺激しました。女工たちの哀れな物語は残りますが、ここも今となっては諏訪温泉の名所の一つです。この日は、観光バスからのお客でごった返していました。

 ひと汗流して2階の休憩室に上がると、男性の皆さんはすでにお揃いで、ビールに舌鼓を打っておられました。早く追いつきたくて520円也のアサヒスーパードライの500ml缶を買ったのですが、よく見れば、ジョッキに注がれたおいしそうな生ビールがなんと600円! そっちのほうがよかったかも……と臍をかみましたが、とはいえサイクリング後のビールは何でも格別なのでした。

 帰りの列車は、O寺さんが15時48分上諏訪発のはまかいじの指定席を取ってくださっていました。駅前で自転車をたたんで、ビールやおつまみを買い込みます。
 そこでさらに私は缶ビールを3本飲んで、そろそろやばいなーと思った頃に、新横浜着。
 何度も道を間違えたり、急な切り返しもだいぶやらかしてしまいましたが、皆さんのご協力と華麗なライディング・テクニックのおかげで、楽しい夏のサイクリングができました。皆さん、お疲れ様でした。

                         N田