星 空 の 雨
2009年10月下北半島一周
■ホームへ
↑上のページへ
←前へ 次へ→

レポート本文

Nakayama

10月23日(金)

東京発7:30 はやて3号に乗り、八戸で特急白鳥に乗り継ぐと野辺地着11:2 1。 野辺地~横浜~川内町86km、15℃、晴れのち曇、向かい風。11:40スタート・16:30着。

対岸に津軽半島・岩木山を望む。宿は粗末ながら川内川に面し、その景観が取り得。夜は強い雨が降ったが、空には星が瞬いていた。星空は静かな夜にこそ似つかわしいのに、雨音は艶消しだ。大阪北部では晴天に雪が降ることがあるが、それは風に飛ばされてくるものだ。

10月23日(金)

川内町~脇野沢19km、脇野沢~佐井は仏が浦を眺めながら船旅。佐井~大間~大畑52km、計71km、15℃、晴れ。

川内町には白木、赤、白、緑色の鳥居があった。神社は寺と同じ外観。脇野沢を出航すると直ぐ鯛島が現れ、角度によっては鯨にも見える。船は青森からのものだが、仏が浦では徐行する。奇岩・絶壁の連続で、侵食過程にあることが良く分かる。全国屈指の海岸線だ。津軽半島から八甲田連山を望める。自転車の持ち込み料金は710円、輪行料は350円。

脇野沢から仏が浦への高速観光船や津軽半島蟹田からの船もある。

本州最北端の大間崎は折からマグロ祭り。鮪どんぶり定食、1,500円。大間を過ぎると日は山影にさえぎられ、日陰を走ることになる、13℃。大間から下風呂温泉までは北海道渡島半島、日高山系、襟裳岬が間近に見られる。


10月25日(日)

大畑~野牛浜~尻屋崎~小田野沢95km。尻屋崎まで36km烈風の中をぐるりと6km、大間崎・恐山・北海道が一望できる。ここから八戸へは南下、なのに何とこの時季らしからぬ強い南風、下りもローギアを強いられた。

尻屋崎の寒立馬(かんだちめ)、難読ついでに尻労(しりっつかり;地名、尻が疲れるの意)

10月26日(月)

小田野沢~六ヶ所村~八戸105km。今日は昼頃から雨との予報7:40スタート。曇、14℃、強い向かい風。総じて交通量は少ないが、骨材屋が多いためダンプには要注意。人家は稀で、従って商店飲食店はほとんどない。八戸市外に入る手前から雨滴。八戸駅14:05着。手焼き南部煎餅を土産にする。

八戸駅を出ると雨にけぶる山景色は「奥の細道」象潟の描写そのもの。 我輩が学生の頃は上野青森間が急行で14時間30分だったことを思うと、八戸東京間がたったの3時間12分は夢のようだ。名古屋、大阪、仙台の如き大都会は東京と同質的なところがあるので、新幹線や飛行機で移動しても衝撃は少ない。東京から八戸、八戸から東京への移動はそれぞれをを直撃したようなもので、出発地の空気をポケットに入れてそのまま持ち込んだような心地になる。

適度なアップダウンの連続。小まめなギアチェンジ。足応えのあるコースだ。 オオタカ、狸、日本リス、兎などの轢死体はスペインを髣髴させる。不思議なことに果樹は絶無。

以上下北半島一周357kmの旅でした。

星 空 の 雨
2009年10月下北半島一周
■ホームへ
↑上のページへ
←前へ 次へ→